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非凍結保存による氷感技術



社長の三谷さん

開発者:株式会社フィールテクノロジー

冷蔵庫?冷凍庫?第三の保存庫が完成。食材を最適な温度で長期保存することに成功した。これまでの保存技術を大きく発展させた。社長の三谷さん(写真)


0℃以下でも凍らない??

水は本来0℃以下で凍る。しかし、フィールテクノロジーの技術を使うと氷点下以下でも凍らない。こんな不思議な開発に成功したのは、島根県大田市にあるベンチャー企業だった。社長の三谷さんは、7年前に地元金庫機関から脱サラし、生きたカニを使ったレストランを経営。そのとき、高級食材のカニを、どうすれば新鮮なまま長期保存ができるか?と考え、そこで誕生したのがこの技術「氷感技術」だった。

この氷感技術、冷蔵保管庫内に高電圧を加え、コロナ放電を起こす。同時に、人体に影響のない微量の電流を流し、庫内に安定した静電場環境を作る。これによって、庫内の水や食材にわずかな振動を与える。すなわち、通常、水分子は0℃以下になると、隣の分子と手を結び「固体」となるが、高電圧をかけることで、分子を振動させて、手を結ばなくさせているのだ。また、ここで発生するマイナスイオンは、食材の参加を防ぎ、オゾンの力が、制菌・殺菌作用ももたらす。

生鮮食品は、冷蔵では長期保存ができず、冷凍では味が落ちてしまう。しかし、氷感技術であれば、食材に合わせたベストの保存領域である氷点下マイナス10℃までの、非凍結による長期保存が可能となる。まさに、冷凍と冷蔵の間のあたらしい温度領域の冷蔵庫だ。これによって、大量仕入れによる商品の廃棄ロスや、出荷調整ができ、コスト削減が可能となる。さらに、驚くことに様々なアミノ酸含有量が増え、うまみ成分が増加していた。熟成されているのだ。実際に、氷感技術によって保存した果物や牛乳を食べ・飲み比べてみたところ、その美味しさにビックリ!

50日後の牛肉も新鮮そのもの!

この技術に注目した「JA石見銀山・おおだ」では、2年前に氷感庫を導入。農産物をはじめ、様々な食材保存実験に取り組んできた。花は1ヶ月以上水替え無しでも、花枯れの心配もなく鮮度を保っている。また、氷感熟成させたお米をブランド展開。「うまみ」や「粘り」「柔らかさ」が増し、注目を浴びている。

今年10月、愛知県の乳製品・菓子製造メーカー「日進乳業」と業務提携が成立。OEMによる業界トップレベルの菓子製造技術だ。氷感ならではの食感や風味を活かした、新しいオリジナルブランド開発プロジェクトを協同で進めている。日進乳業では、作りたて・手作りの美味しさをそのまま保持するという味覚の革新をアイスクリームに応用していきたいとしている。また、フィールテクノロジーでは、氷感庫を搭載した車両も開発。コンテナやエアカーゴなど、「陸・海・空」を視野に入れた総合的な『物流事業開発』も始まっている。

さらに、医療分野にも開発プロジェクトを展開。これまで困難とされてきた生体臓器や血液の保存にも有効性が実証済みで、今後はさらに高精度の装置完成を目指している。「氷感」の誕生から4年、まだ始まったばかり。可能性はまだまだ広がる。小さな大田市から、全国に、全世界に通用する技術にしたいと三谷社長は言う。

特許流通アドバイザーの佐野 馨さんは、共栄水産のこの技術を応用・展開してくれる企業の橋渡しを是非行っていきたいと考えている。

知恵の輪ファイル(株式会社フィールテクノロジー

この技術についてのお問合せ先

島根県知的所有権センター
TEL: 0852-60-5145

この記事は2005年放映段階での内容です。最新状況は変化している可能性があります。


放映ムービー

無凍結保存による氷感技術

無凍結保存による氷感技術

放映ムービーを見る(36MB/約7分)

氷感技術の仕組み

冷蔵保管庫内に高電圧をかけ、コロナ放電を起こさせる。同時に、微電流を流し、静電場環境を作る。これにより、食材・水に微振動を与え、0℃以下でも凍らなくなる。

氷感領域

食材にあわせたベストの無凍結領域

1週間後のほうれん草

7日間保存した場合のほうれん草の様子。通常保存に比べ、大きな違いが。

50日後の牛肉

50日間保存しても、鮮度はそのまま。見た目では判断できない新鮮さだ。さらに、うまみ成分が増加して味にも変化が。

うまみ成分

氷感保存した場合の豚肉のうまみ成分の増加量。氷感保存することで、熟成されたうまさが生まれた。


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